台湾における昭和レトロ文化

先日台南に行ってきて改めて台湾における昭和レトロ文化の人気の高さを感じたのでメモ書き程度に考えたことを書いておきます(備忘録)

台南の景観

台南には林百貨のような日本統治時代の建物を改築した施設が多い(これは台南に限らず総督府のように台北にもたくさんある)。そして今回の台南の旅で、歩いていたら偶然”戎館”という日本統治時代の建物を改修した建物を見つけた。名前も初めて聞いたし、あんまり(日本人の間で?)有名じゃないのかなと思った。

1階はお土産屋さんでいろんなお店が入ってて、2回はカフェスペース。お土産屋さんで目にしたのはこんな感じの日本語が書いてある、いわゆる昭和レトロ的な雰囲気のお土産か売っていた。こういうところから台湾でのレトロな雰囲気の人気の高さがうかがえる。

台湾のフィルムカメラ人気

今の日本ではカメラが好きな人がやるものというイメージのフィルムカメラが、台湾ではフィルムカメラを持っている人が(体感的に)多い気がしている。フィルムカメラそのものを持っていなくても、インスタのストーリーのエフェクトでフィルム風のエフェクトをかけたり、フィルム風の写真が撮れるアプリを使って写真を撮ったりしている。確かに台湾には昭和的な雰囲気が残っているから、フィルムカメラとの相性が抜群なのもとても理解できるし、自分も台湾の写真を編集するときはどちらかというと暖色系の編集しがち。

昭和レトロの時代定義

論文をちょっと見てみたところ、昭和レトロに関する研究はそれなりにあって、ある論文によると昭和30年代(=1955年頃)の時代の文化を懐かしむことだそう。その頃の台湾はもう日本じゃない……という疑問が浮かぶ。

日本でのレトロ文化人気

日本でももちろんレトロ文化人気があって、前述のような写真加工や、写ルンですの人気再燃などがある。しかしここで疑問なのはこのようなことをしているのは、実際に昭和の時代を経験した世代ではなく、平成に産まれた世代だ。自分の経験していないことを懐かしむということが起きている。

まとめ

台湾でも日本のレトロ文化に人気があり、それは「台湾も日本だった」ということが鍵であると感じた。台湾には日本統治時代があり、明治から昭和の時代の日本を経験した。”日本の”レトロ文化が懐かしいと感じるのは台湾も日本であったからだと考える。そう考えると、日本人は平成が懐かしくても、台湾人は懐かしいと思わないんじゃないか?と思ったり。

戎館の中(壁)はこんな感じになっていて、日本統治時代の建物一覧みたいな感じになってました。他の建物も調べて行ってみると面白そう!と感じた台南旅行でした